2025.11.29 ダイアローグ再考 ― プラクティス編 ―を開催いたしました

大阪南支部では、今年度の新たな取り組みとして、終日(10:30~16:30)にわたる実践中心の研修会を開催しました。
テーマは「ダイアローグ再考―プラクティス編―」。
浅香山病院 ソーシャルワーカーの古市尚志様を講師としてお招きし、オープンダイアローグ(対話による支援)の理念を学んだうえで、実際のワークを通じて体験的に理解を深める構成で行いました。
〇講義:オープンダイアローグの考えと実践の意義
午前の講義では、オープンダイアローグの背景や概念、対話がもたらす関係性の変化について学びました。
支援者が答えを与えるのではなく、互いの語りを尊重し合い、新たな意味や理解を共に見出していく姿勢の重要性を再確認しました。
〇実践ワーク①:リフレクティング・ワーク
午後は実践に重点を置き、まず「リフレクティング・ワーク」を実施しました。
参加者は、話し手・聞き手・リフレクティング・チーム(観察+フィードバック)を交代で体験。
聞き手は、話し手の語りを深めていくため、丁寧に掘り下げる問いかけを意識しました。
そうすることで、自然と話し手への関心が向けられ、話し手が安心し、語りやすくなる空気が生まれていきました。
「この人なら話してみたい」
そんな信頼感の芽生えを参加者それぞれが実感する時間となりました。
〇実践ワーク②:フィッシュボウル・ワーク
続いて「フィッシュボウル・ワーク」を実施。リフレクティング・ワークで感じた違和感や気づき、問いを参加者全体で共有しました。
場に集まった多様な視点が重なり、新しい意味づけが生まれていく時間となりました。
オープンダイアローグは単なる技法ではなく、関係性を築き直すものであること。
また、私たちが日常で行っているソーシャルワークの姿勢そのものに問いを投げかける方法だと感じる1日となりました。
今後も、大阪南支部では実践を伴う学びの場を引き続き企画してまいります。
ご参加いただいた皆さま、誠にありがとうござ いました。